こんな年は初めて! 今年の自然は何かが壊れている!

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カモシカのシシ神ふう加工 今年の自然は何かが壊れている

遅れていた紅葉も、一気に色づき、なんか辻褄を合わせてきたような印象があります。
毎年のように異常気象なんて言葉を聞くようになり、今まで経験した事がなかった気象状態を、なんかどうか経験している昨今です。しかし、個人的には今年ほど周囲の自然環境に違和感があった年はありません。年が明けてから、ここまで、その違和感が連続した感じです。何かが壊れているという印象の今年のこれまででした。そんな今年の異常を感じた周囲の自然環境をふり返ってみました。

 

真冬に咲く花

始まりは昨年の12月の異常な暖かさでした。その為、本来なら3月に咲くはずの家の梅の花が、12月の終りから咲き始めました。1月の半ば頃から本来の冷え込みに変わりましたが、一旦、咲き始めた梅の花は、本来の梅の花の時期まで少しずつ咲き続けました。もちろん僕の家の梅の花ばかりでなく、あちこちで梅の花が咲いているのを見かけました。こんな事は、これまでの人生の中で初めてでした。

年末の雪の中に咲く梅の花1

飴細工のように凍る梅の花1

1月の初めには、梅の花ばかりでなく、リュウキンカ、オオイヌノフグリ、ヒメオドリコソウ、タンポポ、ハコベ、フキノトウといった花も咲き始めました。これらの花は安曇野では例年だと、3月に入ってから咲き始める花で、あ~、長い冬が終って春が来るんだなーと、春の訪れを感じさせてくれる花です。それが真冬に咲いてしまったわけで、いったい今年はどうなってしまっているんだろうかと、ちょっと、恐怖感さえおぼえました。

下の写真は順番にリュウキンカ、オオイヌノフグリ、ヒメオドリコソウ、タンポポで、今年の1月4日に撮ったものです。クリックすると拡大して頂けます。

田淵行雄記念館のリュウキンカ

オオイヌノフグリ

ヒメオドリコソウ

タンポポ

これらの真冬に咲く花を見て、今年の春は、いったいどうなってしまうんだろうか?桜はちゃんと咲くんだろうか?と心配になったりもしましたが、桜をはじめ、いろいろなものが例年より少し時期が早かったというだけで、予想外に普通の春でした。とても異常な冬でしたが、春はまともだったので、ホッとしたんですが、夏は明らかに例年と違っていました。同じ安曇野に住んでいても、例年と明らかに違う夏を実感した人は少ないかもしれませんが・・・。(^^;

 

虫のいない夏

虫と言えば、今年は5月の終りからコクワガタを見かけるようになりました。個人的に5月にコクワガタを見かけたのは初めてかもしれません。この時点では、春がなにもかも早めだったので、昆虫も例年より早めに出てくるのかも・・・。というくらいの感覚でした。しかし、7月8月の本格的な昆虫シーズンは明らかに異常でした。

例年ですと、クヌギの木から樹液が噴き出て、あちこちに昆虫レストランが出現します。林の中を歩くと、所々で樹液の独特の匂いが漂い、その匂いを辿ってカブトムシを見つけたりします。それが今年に限っては、全くと言っていいほど、樹液が出ていないのです。お蔭で、今年はとうとう豪快な昆虫レストランを見ず終いでした。それでも、あちこちのクヌギの木を蹴飛ばすと、ノコギリクワガタやカブトムシが落ちてきたりはしましたので、全く採れないってことはありませんでした。しかし、例年に比べると、やはり数は少なかったです。

この程度なら、まだ異常を僕は感じる事は無かったと思いますが、毛虫が驚くほどいないのです。例年なら林の中のクヌギの木なんか、あちこち毛虫だらけです。その毛虫を今年はほとんど目にしませんでした。林の中を歩いても、虫の気配がなく、クヌギの木の幹の上を、歩き回っている昆虫の姿が驚くほど少ないのです。

もっと言えば、家の周囲の林の中は、夏場は蚊だらけで、とても半袖なんかで歩けません。それが今年は、その蚊さえ少なく、半袖で林の中を普通に散歩できてしまうほどでした。また、夜、家のベランダの灯りには凄まじい数の虫が群がって来るはずなのですが、それも、今年はほとんど虫がやって来ませんでした。

虫が少なくて、ある意味、とても過ごしやすい夏でしたが、こんなに虫がいない夏は、僕は安曇野に住んでから初めてでした。

下の写真は、5月という早い時期に見かけたコクワガタと、僅かに出ていた樹液を吸うカブトムシです。

5月にベランダに飛んできたコクワガタ

樹液を吸うカブトムシ

 

夏が過ぎ、9月に入ってからは、明らかに天候が異常でした。
まるで、再び梅雨の時期がやって来たかのように、雨と曇り続きでした。ようやく秋晴れの一日がやって来たかと思うと、次の日からまた一週間ほど雨と曇りの続きという感じで、それが10月初旬まで続きました。

 

遅れた紅葉とクリタケ

お蔭で、ずっと投稿していた通り、気温が下がらず、かつ、日照不足で例年より紅葉が大幅に遅れました。10月に入ってからは、このまま、ほとんど紅葉せずに散ってしまうのではないかと心配したほどです。それが、ここ数日で、急激に色づき、なんとか例年並みの紅葉になってきた感じがします。あくまでも僕の感覚ですが、今週に入ってから自然が辻褄を合わせてきたってイメージです。下の2枚の写真は、有明の森保育園横の同じ10月18日の写真ですが、1枚目は昨年のもので、2枚目は今年のものです。明らかに色づきが違いますよね・・・。

有明の森保育園の横から紅葉と有明山

遅れている有明の森保育園横の紅葉

紅葉の遅れよりも、個人的には、もっと異常な感じがしたのが、クリタケの遅れです。クリタケは比較的、遅い時期に出てくるキノコではありますけど、それでも、例年ですと10月の第一週目辺りから出始めます。それが今年は、10月の10日を過ぎても、全く出てくる気配がありませんでした。正直、今年は出てこないのかも・・・と思ったほどです。

それが10月の後半になって、突然、出始めました。本来ならクリタケの終りの時期です。例年のこの時期もまだクリタケを見かけはしますが、既に、傘が開ききって食べるには大きくなり過ぎたものばかりです。そんな時期になってようやく今年は出始めたわけです。これも、僕が安曇野に住んで、クリタケを採り始めてから初めての事です。

下の2枚のクリタケの写真は、全く同じクヌギの朽木に出始めたクリタケの写真で、1枚目が昨年の10月5日のもので、2枚目が今年の10月19日のものです。出始めの時期がちょうど2週間遅れています。

出はじめのクリタケ

ようやく出始めたクリタケ

ちょっと、今年の異常をふり返ってみましたけど、とにかく色々なものの時期がめちゃくちゃ狂っていた年だったように思います。これが、たまたま今年だけの現象なら、どうって事もないんですけど、もう何年も、毎年のように異常気象って言葉が言われています。

年によって、暖かったり、寒かったりしながらも、確実に気候が変わって来て、季節の境目が曖昧になってきている事は、皆さんもお感じの事と思います。この気候の変化によって、生物のサイクルみたいなものが、狂い始めてきている兆候だったのが、今年なのかもしれないと思ってもみたりします。

来年が、たとえ例年通りでも、徐々に時間をかけて生物のサイクルが狂って、生態系がおかしくなっていくのかもしれないなんて、ちょっと考えてしまいました。もし、そうならば、それはいずれ人間にも大きく影響してくるわけで、大変な事です。

そんな事を考えてしまうほど、今年は、自然界の何かが壊れてしまったのではないかと思わされる異常が多かったように思います。少なくとも、僕にとっては、異常気象という言葉が言われるようになってから、もっとも異常を感じた、今年のこれまででした・・・。(^^;

 

 

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YASUKE YAMURA

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