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雪解けの西正院大姥堂とせせらぎ

ふだんは、完全スルーしてしまう、大町市の西正院大姥堂(せいしょういんおおばどう)ですが、なぜか、この雪解けの季節だけは、妙に目にとまり、車を停めて、思わず写真を撮ってしまうのだ・・・。(^^;

このお堂には、佐々成政が浜松の家康を訪ねるために、後立山連峰を越える際に、旅の安全を祈って立山芦峅寺(あしくらじ)から持ってきた木造大姥尊坐像が祀られており、大町市指定有形文化財になっています。

そして、姥尊像という老婆の像は、前田利家をはじめ加賀藩の武将たちも篤く信仰していたようで、北陸というか立山方面というかの、特有の信仰のようです。

佐々成政は、織田信雄(おだのぶかつ)を主君と仰ぎ、家康らと共に秀吉に敵対するわけですが、ご存知、小牧・長久手の戦いの最中、信雄は突如、秀吉と和睦を結んでしまいます。これにより、家康も秀吉と戦を続ける大義名分を失い、三河に戻っていきます。ちなみに、NHKの大河ドラマ秀吉で、家康を演じていた西村雅彦さんが、信雄が秀吉と和睦した事を聞いて、「バカにつける薬はないは。」と呟くシーンが個人的には、妙に印象に残っています。(^^;

これに対して、佐々成政は、家康にもう一度立ち上がってもらおうと説得の為、浜松城に赴く事を考えますが、周囲のルートは敵だらけなので、厳冬期の立山連峰を越え信州にでる事を思いつき、実際にそれを実行に移します。僕の感覚では、当時の装備で厳冬期の雪深い立山連峰を越えたなんて話は、にわかに信じ難いんですが、れっきとした史実のようです。

そんな不可能とも思える立山連峰越えをやってのけた、佐々成政がお守りとして富山から持ってきた大姥尊像が、このお堂には祀られているわけで、それを考えると、よくありそうな感じの、このお堂にも、ちょっとしたロマンを感じてしまいます。(^^)

 

雪解けの西正院大姥堂(せいしょういんおおばどう)の風景

 

この西正院大姥堂のすぐ近くに春先、たくさんのザゼンソウが顔を出す宮の森自然園があります。今年は、春が早いので、ひょっとして、ザゼンソウが既に顔を出してるかもしれないと思い、寄ってみましたが、まだ、ほんのちょっと頭が地面に出ているのものが、パラパラって感じで、さすがに早かったです。(^^;

せっかくなので、宮の森自然園のせせらぎの様子をシネマグラフにしてみました。(^^)

 

 

矢村やすけ: 矢村やすけと申します。 僕が住む、安曇野には八面大王伝説という伝説があります。その伝説の中で、妖力の強い八面大王をうつ為の矢に使う三十三節ある山鳥の尾羽を、矢村に住んでいた弥助が坂上田村麿呂に献上します。現在、僕が住んでいる場所が、その矢村地区に近いので、矢村やすけとしました。 安曇野の地名は、この八面大王伝説由来のものが多いです。そんな伝説に彩られた安曇野の風景を主にスマホ写真で投稿していきます。(^^)
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