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天蚕の繭で真綿を作ってみた!

だいぶ紅葉も散り、徐々に寂しげな風景に変わってきています。

 

通りすがりに柿の実と焚き火の風景を。冬にちょっとだけ足を踏み入れた感じがする風景です。

 

ヤシャブシの実が欲しいという問い合わせがあったので、朝、中房川までヤシャブシの実の採取に行って、そのまま、宅急便で送った後、今日は、一番下の娘と一緒に、天蚕の真綿作りをしました。

天蚕については、過去、何度か投稿させてもらっていますが、カイコのシルクの上をいく最高級シルクがとれる日本固有のヤママユガの一種です。

安曇野市穂高の有明地区は、実質、生産地と呼べる日本でただ一つの場所です。天蚕糸はとても高価なシルクなので、現在では、高級着物の模様部分にだけに使ったりする程度のようで、天蚕糸だけで着物を一着作ったら、田舎だと、家が建つくらいの金額になるそうです。

 

有明地区には、天蚕について、色々と展示している天蚕センターがありますので、興味のある方は、安曇野にお越しの際は、立ち寄られてみてもいいかもしれません。

 

天蚕センター。

 

今年は、そんな天蚕を一番下の娘が、近くの天蚕農家の方から分けてもらって、飼育しました。また、家の周囲のクヌギ林には、野生の天蚕がおり、よく、繭が落ちていたり、木の枝にぶら下がっていたりします。

今日は、今年、娘が飼って、蛾が出た後の繭と、散歩途中で拾ってきた野生の天蚕の繭を使って、真綿作りをしました。

 

こちらが蛾が出た後の天蚕の繭です。

 

写真向かって左が、娘が飼育した天蚕の繭。右が散歩途中で拾い集めてきた天蚕の繭です。蛾が出たあとの繭や、こんなふうに、穴が開いてしまっていたりする繭は、いわゆるクズ繭というやつで、真綿にするくらいしか使い道がないと思います。

 

真綿にする為には、これを煮ていくわけですけど、蛾が出た後とは言っても、繭の中には、脱皮した時の皮が残っています。これをそのまま煮て、真綿にしてから、それらを除去するのは大変なので、まず、蛾が出た穴から、脱皮した皮を棒で掻き出します。料理で言うところの下ごしらえって感じです。(笑)

脱皮した皮を掻き出した繭を鍋に入れ、重曹を適当に加えて煮ていきます。

 

暫く煮ると、繭がドロドロにほつれてきます。

 

十分に繭がほつれたら、鍋から上げて、水洗いした後、乾燥させれば真綿の出来上がりです。

こちらが、完成した天蚕の真綿です。たかが真綿ですけど、やはり天蚕糸って感じで、繊維の一本一本に光沢があり、なかなか綺麗です。

 

せっかくなので、娘が飼った中で、蛾が出てこなかった3つの繭も一緒に置いて、撮ってみました。(^^;

 

まあ、天蚕の真綿を作ったからと言って、なんに使うというわけでもないんですけど、こんな事を子供一緒にやるのは、なかなか楽しいもんです。(^^)

 

 

矢村やすけ: 矢村やすけと申します。 僕が住む、安曇野には八面大王伝説という伝説があります。その伝説の中で、妖力の強い八面大王をうつ為の矢に使う三十三節ある山鳥の尾羽を、矢村に住んでいた弥助が坂上田村麿呂に献上します。現在、僕が住んでいる場所が、その矢村地区に近いので、矢村やすけとしました。 安曇野の地名は、この八面大王伝説由来のものが多いです。そんな伝説に彩られた安曇野の風景を主にスマホ写真で投稿していきます。(^^)
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