たくさん出てきたベニタケとギンリョウソウの面白い関係
ここ2日間の雨で、林の中には、ザクザクとキノコが生えてきています。そして、ここ数日で目立つようになってきたのが、ピンク色のベニタケ属のキノコです。家の周囲の林では、このベニタケ属のキノコが少ない年は、キノコ全体が少ないってイメージがあるので、今年は、けっこうキノコは豊作になるのかもしれません・・・。
ベニタケ属のキノコ。ドクベニタケ??
そして、この家の周囲のベニタケ属が多く出る林には、春先はギンリョウソウが生えてきます。ギンリョウソウは、過去、何回か投稿させてもらっている、別名、ユウレイタケと呼ばれる腐生植物です。
写真のようにギンリョウソウは、葉緑体がなく光合成ができない、ちょっと不思議な植物です。光合成ができないので、地中のベニタケ属の菌類から養分をもらって生きています。
ベニタケ属は、樹木と外生菌根という共生体を作ります。樹木の根と菌糸が接続されたような代物です。これによって樹木は、ベニタケ属の菌類から地中の養分をもらい、ベニタケ属の菌類の方は、樹木から光合成によって作られた糖分をもらっているって感じです。
ギンリョウソウはというと、このベニタケ属の菌類に寄生して、間接的に樹木が光合成によって作り出した栄養分をもらって生きています。植物なのに、菌類に寄生して生きてるって、なんか、おもしろいですよね!!
春先は、ベニタケ属の菌類は、こんなふうに地上に顔を出しているわけではないですけど、地中では、林の中の樹木と栄養分をやり取りし、さらに、ギンリョウソウまで養っているわけで、人間的には、食えもしない、ほとんど気にもとめないピンク色のキノコですけど、けっこう、林の中の物質循環に対して大きな役割を担っているって事なんでしょうね・・・。
自然って、面白いですね!!(^^)
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