コムギ・オオムギ・ライムギ 麦といっても色々!安曇野の麦の違いについて書いてみた!!

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小麦畑と屋敷林、そして常念岳

 

今年も既に何回か、麦畑の写真をアップさせて頂いているんですが、大麦畑も小麦畑も、都会の人から見ると、みんな同じ麦畑に見えるようなので、安曇野で見かける麦を中心に麦の違いを書いてみたいと思います。

麦は皆さんご存知のように、イネ科の植物なわけですけど、すごく大きく分類すると、コムギ、オオムギ、ライムギ、エンバクって感じになるかと思います。

 

コムギだけでも色々とあって、デュラムコムギ(マカロニコムギ)、クラブコムギ、さらに、古代に栽培されていたものや、そのルーツまで辿ると、エンマコムギ、フタツブコムギ、ヒトツブコムギ、タルホコムギと、色々と出てきてややこしいです。現在、一般的に小麦って言う場合は、パンコムギを指しています。もちろん、こちら安曇野で見かけるコムギも全てパンコムギです。

ちなみに、僕は子供の頃、タルホコムギがパンコムギのご先祖様の一つだってのを百科事典で見て、妙にタルホコムギに憧れて、すごく欲しいと思った時期がありました。(^^;

 

オオムギには、二条オオムギ、四条オオムギ、六条オオムギとあり、通常、栽培されている物は二条オオムギと六条大麦だと思います。そして、ここに、カワムギとハダカムギっていう概念が入ります。オオムギはコムギと違い、皮が実と糊状のもので固着していて、剥がすのが難しい為、カワムギとも呼ばれます。そこに、六条種の突然変異で糊状のものが存在しない簡単に皮が剥がれるものが生まれ、これがハダカムギです。

二条オオムギと六条オオムギは、稔る穂が何列あるかの違いです。二条オオムギはビールの原料として栽培される事が多く、六条オオムギは、麦茶とか、押し麦など麦飯の原料、、焼酎などのお酒の原料になったりします。

ちなみに、麦芽っていう場合は、通常はコムギではなくオオムギの芽を指します。

 

ライムギは、ライ麦パンなんて、よく聞くように、コムギに準じる形でパンの原料になる事が多い麦です。寒冷を好み、やせた土壌でも生育するので、ヨーロッパの北の方やロシアなど寒冷な地域で多く栽培されてきたようです。

 

エンバクは、安曇野では見かけないんですが、一般的に麦と言われて頭に思い浮かぶ形と、ちょっと違った形なんですけど、現在だとオートミールの原料として栽培されていると思います。

 

と、麦の一般的な事を書かせて頂いたところで、安曇野の麦畑で見かける麦のご紹介です。

 

オオムギ

安曇野で見かけるオオムギは、六条オオムギです。個人的には二条オオムギは見かけたことがありません。確認したことはないですけど、六条オオムギも、おそらく六条ハダカムギなんじゃないかと思います。(^^;

オオムギの穂

 

 

コムギ

もちろんパンコムギです。

コムギの穂

 

 

ライムギ

ライムギは、安曇野では、パラパラと作られているのを見かける程度です。

ライムギの穂

ライ麦

 

こうして見てみると、オオムギ、コムギ、ライムギと外見もかなり違いますよね。ライムギは、オオムギやコムギと比べると、ちょっと草っぽい感じがします。丈もオオムギやコムギに比べると、ライムギはかなり高いです。

 

以前にも投稿させて頂いた記憶があるのですが、麦畑というと、すぐに頭に浮かぶのが、ドリフターズの「誰かさんと誰かさんが麦畑チュッチュッチュッチュッしているいいじゃないか・・・♪」のメロディーです。

このドリフターズの「誰かさんと誰かさん」の原曲は、スコットランド民謡の「故郷の空」なんですが、原曲の歌詞も、誰かさんと誰かさんが、麦畑で出会って、キスしたって、いいんでないの!!みたいな内容です。そして、原曲の題名は「Comin’ Thro’ the Rye」です。見てもらうと分かる通り「Rye」とあります。つまり、麦は麦でも、ライ麦の事なんすよね。

ライ麦は小麦や大麦に比べて、かなり丈が高いです。正直、小麦畑や大麦畑では、麦畑の真ん中で、寝そべらない限りは、外から丸見えです。つまり、小麦畑や大麦畑でのチュッチュッは、現実的にかなり厳しいのです。それに対して、ライ麦なら、おそらく畑の真ん中で少しかがめば、外からは見えやせん。(^^;

まっ、日本では麦と言えば、まず小麦、そして大麦って感じなんだと思うので、隠れてキスをするほどのライ麦畑は、ほとんどないんじゃないかと思います。少なくとも、安曇野には、そんな規模のライ麦畑はありませんです・・・。

麦畑とひとくくりにせずに、今度、麦畑を見かけられたら、何麦か見られてみては・・・。(^^;

 

 

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YASUKE YAMURA

これまでのコメント

  1. 友高みゆき より:

    大麦、小麦、ライ麦の外観の区別の仕方を知りたかったので、アップの写真でよく理解できました。他のサイトを見ても図柄的なものしか探せず、特徴がよく把握できませんでした。ちなみに収穫時期はどれも5-6月なんでしょうか?

    • 矢村やすけ より:

      こんにちは。はじめまして。
      写真で、特徴を分かってもらえたみたいで嬉しいです。
      こちら安曇野では、大麦と小麦では色づく時期がちがいます。
      大麦は小麦より早く、5月の終り頃から6月の初めには色づき麦秋って感じの風景になりますが、小麦が色づくのは6月後半です。

      6月3日の大麦の麦秋風景
      http://yamura-yasuke.club/?p=6730

      6月18日の小麦の麦秋風景
      http://yamura-yasuke.club/?p=4660

      なので、収穫時期は、大麦が6月初旬、小麦が6月の終り頃って、感じじゃないかと思います。ライ麦畑は、こちらでは少ないので、あまり意識した事はないんですが、以下のように、過去、色付き始めたライ麦畑を投稿したことがあります。

      6月10日のライ麦畑
      http://yamura-yasuke.club/?p=4610

      おそらく、写真の時期から考えて、ライ麦は6月の半ば頃から後半にかけて、収穫されているのではないかと思います。(^^)

  2. 竹井ゆきみ より:

    社会科で二期作、二毛作で米と麦を作ると習った位です。麦については(´д`|||)

    • 矢村やすけ より:

      麦は時期が早いので、たしかに二毛作が可能です。
      一口に麦と言っても種類がたくさんあって、ちょっと、ややこしいですよね。(^^;

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